ネオニコチノイド農薬とは

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洗っても落ちない農薬

近年、ネオニコチノイド系農薬が主流になっています。ネオニコチノイドは、稲、野菜、果物、菊やバラなどの園芸作物、シロアリ対策、松枯れ病の防除などのために広く使われています。近頃よくニュースになっているミツバチの大量死(CCD:蜂群崩壊症候群)もネオニコチノイドが原因とされています。ネオニコチノイドは浸透性農薬といわれ、植物に吸収されます。昆虫が虫の葉をかじったり、花粉をなめたり、汁を吸ったりすることで虫を殺すのです。
浸透性の農薬は、果汁や野菜汁に含まれるため洗っても落とすことはできません。

この農薬の効果は2、3ヶ月持続します。それなのに、野菜や果樹では収穫間際までこの農薬の散布が行われています。稲の場合には、メーカーは収穫7日前まで散布可としています。
メーカーは人には影響がないといいます。確かに、虫が死ぬ濃度では人間は死にませんが、長期的には人間への影響が考えられるし、特に胎児に対しては深刻な影響が考えられるのです。

ネオニコチノイド―欧米は禁止、日本は規制を緩和

ホウレンソウの残留農薬
小学生(体重15kg)が40ppmの農薬が含まれるホウレンソウ50gを食べた場合の農薬摂取量は、EUでは急性中毒になるとしていると値(ARfD)です。

2015年5月、ネオニコチノイド農薬(クロチアニジン)の野菜などへの残留基準が大幅に緩和されました。ホウレンソウではこれまでの基準の13倍となる40ppmとなったほか、カブの葉、白菜、春菊などの野菜の基準が、これまでの6, 7倍~2000倍まで緩和されたのです。
これに対し、欧米では、ネオニコチノイドの禁止が拡がっています。2013年にEUが使用を凍結し、アメリカも2014年に、新規登録を禁止しました。韓国でも新規登録を禁止しています。
世界的に、ネオニコチノイドは環境を汚染し、人体にも影響があるという認識が拡がっており、世界的に規制がすすんでいます。この中で日本だけ緩和するというのはどうしたことでしょうか。国民の命や健康よりも、ひたすら農薬の販売を拡大したい農薬会社の意向に沿った政策が行われているのです。

欧米や韓国では規制強化

  • EU(2013/4)
    ネオニコチノイドの使用を暫定措置として2年間使用 禁止にし、影響の調査を始める。
  • 韓国(2014/2)
    ネオニコ3成分の新規登録を禁止
  • アメリカ(2014/9)
    EPA(環境保護庁)はネオニコ4成分(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、ジノテフラン)の新規使用と使用拡大を禁止